狐笛のかなたの内容や作品の魅力をご紹介

作品の紹介

生まれてすぐに呪者の使い魔にされてしまった霊狐、野火が怪我をしていたのを助けた小夜は、ひとの心の声が聞こえる「聞き耳」の才を生まれながら持っていた。出会った二人は、国同士の争いの中板挟みになりながらも、より良い道を模索しはじめる。

著者の紹介

上橋菜穂子 (うえはしなほこ)

1962年東京生まれ。

川村学園女子大学特任教授をしながらオーストラリアの先住民アボリジニを研究している。

著書は『狐笛のかなた』の他に、『精霊の守り人』、『闇の守り人』、『夢の守り人』、『神の守り人』、『天と地の守り人』、『虚空の旅人』、『蒼路の旅人』、『流れ行く者』、『炎路を行く者』、『風と行く者』、『「守り人」のすべて』、『獣の奏者』、『物語ること、生きること』、『隣のアボリジニ』、『鹿の王』、『鹿の王 水底の橋』などがある。

あらすじ

12歳の小夜は、ひとの心の声が聞こえる「聞き耳」の才を亡くなった母から受け継いでいた。

ある日のこと、夕暮れ時に犬に追われている小狐を助けた小夜。しかしその狐はこの世と神の世の「あわい」に棲む霊狐である野火だった。

若桜野をめぐる隣国同士の争いに巻き込まれ、呪者からの呪いを避けるべく森陰屋敷に閉じ込められている小春丸を巡る陰謀に対し奔走する小夜と野火。彼らの間には自然と互いを思い合う愛が芽生えて、そして燃え上がる。その身をかけて愛を貫くときに、世界は…

主人公小夜の優しさ

小夜はどこまでも優しく、そして思いやりのある女の子です。

それでいて事実をきちんと見つめ、思い込みで誰かを否定や拒否することがない、まっすぐであたたかな少女なのです。

怪我をした狐を見掛ければ放っておく事は出来ないし、敵対している者のことすら気にかける。

そんな彼女だからこそ、守りたいと強く思わせるのでしょう。

そして彼女自身、守られるだけではない強さも持ち合わせているからこそ、凛としていてそれでいてあたたかいままでいられるのでしょう。

霊狐野火の想い

野火は「あわい」に生まれた霊狐です。

怪我を負い追われる中、小夜に助けられました。

小夜の前から姿を消したあとも、折に触れては遠くから小夜を見守り続けます。

あるじである呪者につかえて、命令されるがままに行動するのみだった野火は小夜の存在によって変わったのです。

ついに小夜と再開するに至った野火は、悩みこそしたものの見守り続けた小夜を守りたいとあるじを裏切る決意をしました。

それは霊狐としては死を意味するも同然です。

死してしまうのだとしても、それでも小夜を守りたいというその想いが力となったのです。

若桜野を巡る争い

二つの家の確執は、若桜野という土地を巡っての争いという様相を呈しています。

他にも家の当主たちの立場、元は同じ家に生まれた兄弟であり、次男が得た不利益に対して怒りを覚えているなども強く影響しています。

その影響によって、その実がすっかり恨み合いと化してしまっており多くの人を巻き込み傷つけていくことになりました。

何度も読み返したくなるような、本当にあたたかで素敵なお話ですよね

野火の魅力はまさしくそこですね!立場的には自身の存在そのものすら危うくなると分かっていても一途に小夜を守る心意気がカッコいいです

美しく優しい部分だけではない、読者に訴え問いかけるお話が、心を打つのでしょうね

まとめ

小夜と野火、彼らのは多くの垣根と困難を乗り越えてそして硬く強く結ばれていくという姿がとても印象的なお話です。

未読の方は是非一度、お手にとってみてはいかがでしょうか。

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